こだわり
手刻みの家づくり
近年、機械によって加工生産するプレカット工法が主流になっています。
プレカットなら工期の短縮や積算精度の向上によるコストダウンが図れるといったメリットがあるからです。手刻みは時代遅れと言われる時代です。
それでも杢工房が手刻みににこだわる一番の理由は、「木にこだわり」の部分です。プレカットで加工した簡易継手では強度はありません、そのため金物で強固に固めるのです。金物の敵は木の乾燥収縮です。だから、金物が緩むのを防ぐために人工乾燥になるのです。人工乾燥材とは簡単に言うと電子レンジに入れてチンするようなものです。木は死んでしまいます。逆に天然乾燥材は完全に乾燥はできません。収縮、割れ、くせります。木が生きている証拠です。木の性格をくみ取り、組み上げた家は粘りのある素晴らしい家にになります。ずっと呼吸してくれます。もし、ずっと先に家としての役目を終えたときでも、ゴミにはならないでしょう。土にかえる家、古民家になる家、それを目指しています。
人工乾燥材、天然乾燥材どちらも長所、短所がありダメということはありません。住まい手の方の将来設計によって、理想の家はできていくと思います。そのお手伝いが出来ましたらと思っています。」
構造にこだわる
木組筋交いや金物による従来構法は建物をガチッとかためることにより強度を発揮します。大地震により金物や筋交いが引きちぎられたり、座屈をする場合があります。
大工の手により加工された木組を取り入れた伝統構法は、粘り強く強度を発揮します。
伝統構法とは構造を堅木の込み栓やシャチ栓・ハナ栓により継ぎ木や仕口を構成します。
伝統構法は一言ではご説明しきれませんので、お会いした時にでもお話させていただきます。
両構法とも国が認めた構造ですので、それぞれ良い点があります。
建主の方とお話しさせていただいて構造を決めていますので、お気軽にお聞きください。
木の材質にこだわる
木は50年、100年と雨・風に耐えて生きています。
伐採し加工し、家にすることは簡単です。
しかし、何十年も生きてきた材木を大切に扱い、加工後もずっと生きて欲しいからこそ木の性質を活かした工法にこだわっています。
家を造ることに木材は必要不可欠。環境に配慮した家づくりをお考えでしたら、天然乾燥材の使用をおすすめします。
また、天然乾燥材には「森の木が持つ本当の香りにつつまれる家」「木が持つ本来の美しさ、生活する事でどんどん輝く家」を求めることができます。
妥協のない家造り
妥協をしたくないという大工としてのプライドがあります。
大工として、お客様が快適に長く住んでいただくために必要以上のことをするようにしています。
屋根の野地板も通常、べニア板を使う工務店がほとんどだと思いますが、杢工房では無垢材を使用します。耐久性が違うからです。
通常手を抜きがちなこうした見えない部分にこだわることで長く快適に暮らして頂けるのであれば、杢工房は妥協することはしません!
ただ、ひとつだけご了承頂かなければならないのが、工期が長いことです。
どうしても手刻みや細かいところにこだわり、妥協しないことから通常よりもどうしても工期が長くなってしまいます。
後期が長いことをお客様にも楽しんで頂けるように簡単な工事にも参加していただいています。
快適に長く住んでいただくためでもありますので、どうか温かい目で見守ってください。よろしくお願いします。